すれ違う心
期待もせずにあの橋に向かう。
「有弥…?」
帽子も被ってない。
マスクもしてない。
そんな有弥が目の前に立っていた。
「遅いんだよ」
そういう有弥は笑っていた。
「どうしてここに…」
「どうして?って今日は瑠璃の誕生日だろ?」
「そうだけど…」
「はい!これ…誕生日おめでとう!!」
有弥が差し出したのは私が大好きなアイス。
しかも高くて買えないおっきいアイス。
いつか食べてみたいと思っていた。