すれ違う心
「じゃあ」
と俺は右手を上げ、女子たちに囲まれながら教室に向かった。
「じゃあ…」
俺の背中に小さく答える瑠璃の声が微かに聞こえた。
教室に入ると1人女子が俺の前に立った。
「なに?なんかよう?」
「話があるの。ちょっときて…!」
女子に手を引かれ体育館の裏に…。
不安そうな顔で俯いたまま。
「どうかした?」
「あの…これ読んでください」
女子は四つ葉のグローバーの封筒を差し出すと帰っていった。