愛しい記憶
「あの…
あなた方はどなたですか?」

私が訊くと、男の人と女の人はさっきよりも目を開いた。

「み、美沙?」

女の人が私から離れる。

「美沙…まさか、父さん達の事 覚えてないのか…?」

男の人が言う。

「はい…どちら様ですか?」

私の言葉に女の人はよろけた。
それを男の人が支えた。
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