涙~貴方を愛して~
長い長い沈黙が続いた。


その長い沈黙を先に破ったのはダイキだった。



『話って何?』

『あのね…突然やけど…別れん?』

『本当にいきなりやね。…何で?』

『まだダイキのこと好きやけど、気持ちが不安定でこのままダイキと付き合うわけにはいかんけん…。』



私がそう言うとダイキは黙った。



少しの沈黙の後、ダイキが口を開いた。



『…わかった。部活には来るっちゃろ?』

『うん。部活は行くよ。…ごめんね。』

『うん…。良いよ。』



私はダイキに何度も何度も謝った。

その度に、ダイキは“良いよ”と言っていた。




話も終わり、私とダイキは部室を出た。

そして…

2人は別々の道を歩み始めたのだった。




こうして…

私達は前から約束していた映画を観に行くことも、お揃いの物を買うこともなく、1ヶ月と一週間と言う短い付き合いは幕を閉じた。
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