涙～貴方を愛して～
先輩達との話を終え、私達は椅子と机が並んだ部屋に入った。


そして、そこで講師の方の話を聞いた。


でも、その話は私にとっては退屈だった。

そのうち、話を聞いていると睡魔が襲って来た。


そんな時コウちゃんが、ウトウトしていた私の手を握って来た。


『眠気覚まし♪』彼はそう言って微笑んだ。


初めは、机の下で手を握り合っていた私達だったけど、ついには机の上に手を置いたまま２人手を重ねていた。

勿論、先生もいたのでコウちゃんが上からタオルを掛けてくれた。

そんな私達を見た先輩と友達は笑っていた。

コウちゃんはそんな先輩に、タオルを少しめくって握り合った手を見せていた。

凄く恥ずかしかったけど、その反面凄く嬉しかった。


私達は話が終わるまでずっと手を繋いだままだった。



しかも、それだけでも先生に見られたらまずいのに、コウちゃんはわざと私にくっ付いて来た。

そして、先生にバレそうになるとパッと離れて、『危ねぇ～。』とか言って無邪気に笑っていた。
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表紙・目次

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