涙~貴方を愛して~

カラオケ

私達の間にはいつも歌があった。

コウちゃんは歌が大好きで、コウちゃんには歌は欠かせなかった。

毎日、登下校の時には必ず音楽を聴いているし、部室には毎日必ず音楽が掛かっていた。

部室に音楽が流れない日など1日もなかった。



私のコウちゃんに対する一番最初の印象も“大の歌好き”だった。

初めてみんなでカラオケに行った日も、最初から最後まで歌いまくりだった。

あの頃は、まだ付き合っていなかったけど、コウちゃんの歌っていた歌はかなり印象的で、私の耳から離れなかった。

授業中に、自然に頭の中でコウちゃんが歌っていた曲が流れる程だった。


コウちゃんはとにかく歌が大好きで、部室でも毎日歌っていた。


そんなコウちゃんは、私達が付き合い始めたばかりの頃、こんなことを言った。



『レミオロメンの【南風】って曲知っとる?』

『うん。知っとうよ。』

『【君をもっと愛をもっと欲しいのさ~♪】これが、僕の今の気持ちです』

『なんか嬉しいなぁ』

『今度、カラオケ行ったら歌ってあげる。』

『本当に!?嬉しい!』
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