涙~貴方を愛して~
電車の中では怒っていたコウちゃんも、非常階段では私をギュッと抱きしめて優しく包んでくれた。



コウちゃん、

あの時はごめんね…。


コウちゃんは優しかったね…。

私のことを許してくれてありがとう。


あの時…

私はまだ、ダイキのことを忘れていなかったんだ。

コウちゃんのこと好きなのに、ダイキのことも気になっていたんだ。

最低だよね…。

本当にごめんなさい。

自分の彼女が、他の男にも気がある…なんて嫌だったよね。



ダイキと別れたあの時…

私はダイキのことはそのうち忘れられると思ったんだ。


でも…

無理だったんだ。

私にとって、コウちゃんとダイキ、2人の存在は大き過ぎたんだ…。


変だよね…。

自分の選んだ道なのにね。


だけどね、

初めてケンカになって、改めて気付かされたんだ。

コウちゃんが私のことを大切に想ってくれてるんだって…。

そして…

私はやっぱりコウちゃんが好きだって…。


コウちゃんとの初めてのケンカは、私にたくさんの大事なことに気付かせてくれたんだ…。
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