僕のやり残した事
「凌稀、凌稀」
ん?
誰か僕を呼んでる。
聞いたことのある声だ。
「凌稀、凌稀・・・」
その時、僕は思い出した。
「おじいちゃん!!!」
そう。その声の主はおじいちゃんだったのだ。
おじいちゃんは、7年前に亡くなった。
原因は「脳梗塞」。
大好きだったからすっごく悲しかったのを覚えている。
「おじいちゃん、何しに来たの?」
「お前が、『助けて~!』って叫んでたからだろ。」
あぁ、そうだった。
あの時何していいのか分からなかった。
だから叫んでいたんだ。
「お前にこれから先のことを教えてやろう。」