ヴァンパイア



「……君は誰かを想っているの?」
「どういう事?」



薫は私の唇を人差し指で触る




「吸血鬼……ヴァンパイアは……愛する人しか飢えを満たせない」



え?



「………僕の血で飢えを満たせないんだね?優美は、……それは心の中で誰かもう1人思っているからだよ」




私が誰かを?

私は記憶が完全に
戻ったわけ
じゃない………

まして、私は外に
出てない……



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