ヴァンパイア
「血を吸えばよろしかったのに…………薫様」
薫は壁にもたれている。
「うるさい…………」
「クス…………ほら、血が欲しいのですよね?私の血を飲んでください」
雪は自分のワイシャツのボタンを外していく。
「すまん……」
ガブッ――!!!
ゴクン………ゴクン……
「すまん……ですか………謝るなら、さっさと血を飲んでくださいよ――」
薫は口についた血を袖で拭く。
「……冗談言うな。」
バンッッ!!!
雪は薫を壁に押し付ける。
「冗談ではありません!!!早く……飲んでください………そうすれば事件は解決するのです……!!」
薫は地面に尻をつく。
「はっ………解決か……………」