ヴァンパイア
ポタッ―――
ポタポタ――
あれ………?
頬が濡れていく。
どうして………
「優美………」
ギュ―――
冷たい……いつも………
貴方の体温は。
「優美……泣かないで………」
「………か、薫っ……私………もう……嫌っ……」
ギュ―――
強く抱き締められる。離れてはいけない………そんな感じがした。
「優美……僕は、君を守るよ」
守る………?
私を?
「ヴァンパイアは消してきたよ………」
え―――?
薫はニッコリと笑った
「外にだって出れる………何だって出来るんだよ…」