ヴァンパイア
「なにそれ………」
「薫様は……私をゴミの中から救ってくれました」
………?
「私は昔、ゴミと同じ扱いをされていました……いわゆる……奴隷です」
奴隷………
「毎日のように、男やら女………私を好き放題にしてきました。
そして、私は逃げだしたのです……」
「えっ……?」
「もちろん、私をおってきました。ですが、私はろくに飲食をしていないので、体力は限界………もう捕まってしまう……というところで………」
ドクン ドクン
「薫様が私に手をさしのべてきたのです。………私はその綺麗な手には触れられませんでした。ですが、自ら薫様は握ってきたのです………」