ヴァンパイア
「………。」
「わかっていますよ………優美様………に言ったらどうですか」
バンッ!!!
壁に腕を叩きつける
「ふざけるな」
低く太い声―――――
「………冗談ではありませんよ?―――私は薫様のお体が心配なのです」
「………そんな心配しなくても俺は大丈夫だ」
そうですかと雪は言い、長く暗い廊下に消えていった。
ズズッ
床に座り込む
「たりない………血がたりない」
タリナイ
血ガ
キミノ血ガ
タリナイ