短編:誘い(いざない)【完結】
「迎えに来たって、何処に連れて行ってくれるの? どうして私なの?」
私は嬉しかったが、まだ、信じられなかった。
半信半疑で聞いた。
「夢の国・ファントムへ。瑠璃の居場所はここじゃない、そこにあるのさ」
やっぱりここは私のいる場所ではなかったのだ!!
「本当に?」
「本当さ」
私が念を押して聞くとルイスは自信たっぷりに言った。
「でも、今の瑠璃じゃ、そこに永遠にいることは出来ないんだ。夜、向こうに行って朝になると、ここに帰ってこなければならないけどね」
「えっ?」