..ありがとう..

「要ちゃんを是非僕たちの子に。」

勝也の言葉に南さんは茫然となった。

悩まされた。

親から捨てられた要。

どう考えても人が好きになったわけではない。

そんな中、要を引き取らせて良いのか。

賭けだ。

南さんは思い切って要に聞いてみた。

「神田さん家で暮らす?」

「暮らす。」

要の眼は輝いていた。

澄んだ大きな瞳で南さんを見つめ頷いた。



< 11 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop