約束の虹


俺と虹は幼なじみ。


昔から親同士の付き合いがあって、
幼い頃から兄妹のような関係だった。



中学2年までは毎日一緒に帰っていた。

同じバスケ部に所属し、共に男女のキャプテンとして頑張った。



しかし、部活を引退してからはお互いに恋人が出来て次第に一緒に帰る事など滅多になくなった。


そっからだった。


俺と虹の間に少しだけ距離がうまれた。



俺の気持ちは虹には届かない。

虹は俺をどう思ってるのだろう。


例え、俺の気持ちを虹に伝えたとしても、虹にとって俺はただの“幼なじみ”でしかないと思っていた。


諦めていた。


そんな時だった。


「安藤君っ!ちょっといい?」
『あっ?俺?』


同じクラスの山本 サクラだった。


俺は校舎の裏の中庭まで連れて行かれた。


「安藤君って、彼女いる?」

『いないけど...。
山本は彼氏いんじゃねーの?』

「えっ?私?」
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