紫輝‐シキ‐




「あたしだっ!!」


あたしは慌ててバッグの中からケータイを取り出した。




ケータイなんてしばらく使ってなかったから存在を忘れてたよ!



ピッ


「もしもし?」

『あっ!愛南?やっと出たわ〜!』

「ママ?どうしたの?」

『そう!今日ね、早めに帰れそうなの。だからみんなでどこかにご飯でも食べに行かない?』

「うん。あたしはいいよ。」

『本当!?じゃあちゃんと6時には家にいてね。』

「6時!?あと10分しかないじゃん!」

『早くしてね。ママたちも今から帰るから。』

「えっ!?分かった…今から行くよ。」

『そうしてね。じゃっ! プチッ』





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