紫輝‐シキ‐
あたしは、何とか準備を終え、ソファに座っていた。
「愛南っ!行くわよ?奈美たちも準備出来たらしいから!!」
はぁいと返事をして立ち上がりママが選んだバッグを持って、玄関に向かった。
玄関にも、ママが選んだ靴があって、「これを履いてね。」と言われた。
あたしは当分ママの着せ替え人形になるんだろう。
玄関をでると白いリムジンが止まっていた。
「今日は6人もいるからね。リムジンにしたんだ。」
とパパ。
パパは馬鹿だけど、間違いなく格好いい。
自分の親だけど、ありえないくらいにカッコイイと思う。
「愛南ぁ!今日も可愛いね!!」
………このアホさ加減がなければ、ね。