紫輝‐シキ‐




あのときが最初で最後だったんだ…。


また一緒に見ようって言ったのに…。


ショウはもう見えないのにあたしは見てるんだ…。


ごめん。ごめんね、ショウ。





「愛南。何を考えてる?」


え?急にどうしたんだろう。


「星が綺麗だなぁって…。」


「星が綺麗だから泣いてんのか。」



えっ!?

泣い……



あたしは自分の頬に触れてみた。



ほんとだ…


泣いてるや……



どうやら自分でも気付かないうちに涙が出ていたみたいだ。






< 167 / 246 >

この作品をシェア

pagetop