紫輝‐シキ‐




「ねぇ、多樹。あたし、似合ってない?やっぱり染めたままのほうが良かった?」



あたしはテンションの低い多樹が可哀相になって、そう聞いた。



「いや…色自体は愛南に似合うんだが…」


じゃあ何なんだろう。


あたしは多樹の言ってる事がわからなくて、凌に助けを求めた。




「多樹はね、多分、愛南ちゃんの髪の色が悠希と同じだからショックを受けてるんだよ。ね?多樹。」


「凌っ!余計な事言ってんじゃねぇよっ!」



多樹は顔を真っ赤にして凌に言ってた。



「ねぇ、なんであたしが悠希と同じ色じゃダメなの?」


「「……………。」」



これには、誰も答えてくれなかった。





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