紫輝‐シキ‐
そのあとは、もう大変だった。
散々あたしを無視したくせに悠希と凌以外のみんなで
「「「「愛南は俺のだ!」」」」
ってケンカし始めたから。
っていうか、それはあんたたちが決めることじゃないだろう?
決められるのはあたしだけじゃないのかい?
そう思って「ねぇ…」と話し掛けると、
「「「「愛南は黙ってろ。」」」」
なんて言いやがった。
コイツら…………
すると、あたしの眉間にシワが寄っているのを発見した凌が
「コーヒーいれてくるね。」
と、あたしに気を使ってくれた。