紫輝‐シキ‐
凌はそうとう慣れた手つきでコーヒーを煎れていた。
あたしがジッとみているうちに美味しそうなコーヒーをいれた。
四人分……
あたしと、駿と、凌と…あと一人は誰??
あたしと駿はブラックでしょ。
一つはミルクが入ってて、もう一つはミルクも入って砂糖もだいぶ入れてた…。
凌はどっちを飲むんだろう!
凌が砂糖とミルクのほうだったら…
イメージが!!
凌のイメージが崩れちゃうよ!!!
心配になったあたしは、凌に聞いてみることにした。
「ねぇ。凌はどれを飲むの?」
「俺?俺はこっち。」
そう言ってミルクだけのほうを指差した。
そっちか…!!!
よかった!
まだ一応イメージは大丈夫だよ!!
でも………
もう一つはだれが………?
「凌…?じゃあ、こっちはだれが飲むの?」
凌は、ニヤッと笑って
「お楽しみ。」
と言った。