紫輝‐シキ‐
だれに聞こうか……
これは一番迷うところだ。
尚に聞いたら答えてくれるだろうけど、多樹がキレると思う。
逆も一緒だろう。
惟に聞いたら尚がいじけるだろうな……。
耀汰もなんだか聞きづらいし…
ご機嫌な悠希に聞いても「座れ。」としか言わなさそう。
ここは一番冷静そうな駿に聞くべきか!!
そうしよう。
あたしは駿に近付いて、聞いてみた。
「ねぇ、駿。なんでみんな黙ってるの?」
「愛南っ!いまはな、みんなでゲームをしてたんだ。」
ゲーム?何の。
「『めちゃくちゃ静かだったら愛南は誰に助けを求めるのかゲーム』だよ!」
駿はとっても笑顔だった。
「だぁ〜っ!愛南は駿かよ!!俺に聞いてくれよな!!」
と多樹。
「多樹みたいな馬鹿に助けを求める訳ないじゃん。そうなことがあるなら俺の方が確率高いね!」
と尚。
「まあ愛南が多樹を選ばなくてよかったぜ。駿なら納得できるな!」
と惟。
「はぁ〜。愛南ちゃんなら俺に聞いてくれると思ったんだけどな〜!駿かぁ…駿なのかぁ………。」
と耀汰。
「……………………。」
無言の圧力の悠希。
何なんだ………。