紫輝‐シキ‐




「耀汰……耀汰は最近あんまり喋らないよね。」

「そうか?普通なつもりなんだけど。」


「そうなのか。俺達、愛南の影響でどんどん変わってるんだな。」


「うん。いい影響だよね、たぶん。今の俺達が素なんだと思うし。」


「尚の言う通りだぜ!愛南のおかげで本当の自分に気が付いた!みたいな?」






「あのさぁ、愛南って俺らの誰を選ぶんだろうな?」


「「「…は?」」」


「だから、俺らのうちの誰を頼るんだろう。ってことだよ。」


「それは、絶対俺だね!」

「尚、それは違うな。愛南はこの多樹様を選ぶはずだ!!」

「多樹こそありえねぇよ。まあ、優しいこの俺だ。」

「惟〜!違うよ〜。優しいのは俺だろ?」


「はぁ…。耀汰はあんまり愛南と話してねぇだろ?」


「おいっ!駿だって愛南とあんまり話してねぇだろうが!!」

「ふん。関係ねぇよ。」







「ていうか!もう愛南達が出て行ってから15分くらい経つよな…?もうすぐ帰ってくるぜ!!」


「よっしゃぁ!!ゲームだっ!お前等絶対しゃべんなよ!?愛南が選んだやつは、送り迎えと愛南の隣の席の権利だっ!!いいな!?」


「「「「お〜!!」」」」







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