紫輝‐シキ‐
「とまあ、こんな感じだな。」
あたしは、駿に細かくいきさつを教えて貰った。
………そんなことがあったのか。
「で、愛南の送り迎え権と愛南の横に座る権貰ったんだけど、愛南はよかったか?」
「うん!もちろんだよ。」
駿は嬉しそうにそっか、と言った。
「愛南ぁ〜…俺も愛南の送り迎えしたかったよぉ〜」
そう言ってうじうじしているのは尚だ。
口をとんがらせて拗ねている。
………可愛い!
つい抱きしめてしまいそうなくらいに可愛い……!!!!!!
「愛南ぁ〜っ!!」
可愛い可愛い尚は涙目になりながらあたしに抱き着いてきた。
「よしよし。またこんど送り迎えしてね?」
「うんっ!次は絶対俺が愛南の送り迎えするから…!」
尚は涙ながらに次こそは…!と誓っていた。
ああ……どうしてこんなに可愛いんだろう。
あたしには、尚が可愛いく思えてしょうがなかった。