紫輝‐シキ‐



「もしもし…。」

「愛南!家の前に着いたぞ!今日は急ぎで行くぞ!」


多樹からの電話だった。

今日は急ぎって…

何かあったのかな?

それならやっぱり倉庫には行かないほうがいいよね。


「ゴメン多樹。今日は倉庫に行けない。」

「あ?なんでだよ?」

「熱出しちゃって…みんなにうつしたりしたら大変だし。今日は止めとくよ。」

「チッ…」


は…!?

いま舌打ちされた!?

なんで!?


「今日は熱があろうと関係ねぇ。倉庫行くぞ。」


はぁ?

関係ねぇ。って…


「関係なくないよ。うつしたらヤバいじゃん。だから行かない!」

「今日は愛南を一人には出来ない。とりあえず倉庫だ。倉庫で寝てろ。」


はぁぁ??


ますます意味わかんないし…


「おら!行くぞ!着替えてさっさと出てこい。」





< 204 / 246 >

この作品をシェア

pagetop