紫輝‐シキ‐



ガチャッ…



あれ?

誰もいない…。

いままでこの部屋に誰もいないなんてことはなかったのに。

みんなどこにいったんだろ?


あたしは不思議に思いながら、いつも座っているソファーに座った。


すると…


ガチャ

「お?愛南、この部屋に来たのか。」

「うん。ダメだった?」

「いや、いいんだ。」



駿はそう言って出来立てのお粥を渡してくれた。


「自分で食えるか?俺が食べさせてやろうか?」


駿はニヤッと笑いながらそう言ったけど、丁寧に断った。




駿ってときどきわかんないや。



そう思ったことは駿には言わなかった。




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