紫輝‐シキ‐



あたし達はバイクを走らせている間、一言も話さなかった。



多樹は元気がないし、あたしも判断力が鈍ってた。

…だから気が付かなかったんだ。




ザザザッ……

「うおっ!」

キキッ


「よぉ。紫輝の多樹だな?姫の送迎中か?」

「てめぇ…誰だ。」

「陽炎三代目総長の倉敷創輝だ。」

「陽炎…てめぇか。」



多樹と陽炎の総長が話している間にも敵はどんどん増えてきていた。



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