紫輝‐シキ‐




ブルル………


あたしがバイクのエンジンをつけて多樹を座らせると……


「姫さんよぉ。逃げれられる訳ねぇんだから大人しくついて来いや。こっちも手荒な真似はしたくねぇんだ。」

「あたしに手を出す?出来ないことを出来るみたいに言ってんじゃねぇよ。悔しかったらついて来てみれば?」



あたしは倉敷創輝をそう挑発し、バイクに跨がり走り出した。





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