紫輝‐シキ‐



その言葉にみんなは頷き、あたしに「頼む」と言って部屋を出た。




みんなは…きっと陽炎って族と抗争するんだろう。

仲間に手を出されて黙っているわけがない。

あたしには何も言わないけど…分かる。

あたしには目を見れば分かるんだ。


あの目は……敵を見据える鋭い目は……



……あたしもあんな目をしていたんだろう。




< 221 / 246 >

この作品をシェア

pagetop