紫輝‐シキ‐
そして、8時10分前……
ガタン
多樹とあたし以外のみんなが立ち上がった。
「お前ら…俺の分も暴れてこいよ。」
多樹が少し俯き加減にそう言った。
多樹も暴れたかったんだろう。
でも怪我をしてしまって。
思うようにいかない歯痒さが痛いほど伝わって来る。
「多樹ぃ〜大丈夫だよ〜。今回は駿がめちゃくちゃやる気だから。俺達は負けないよ。」
耀汰が最近のゆるーい感じでそう言った。
耀汰も…こんなにゆるいけど全国No.1のチームの幹部なんだ。
人の心をよく分かってる。