紫輝‐シキ‐
あたしが手を捕まれたまま歩いていると、
「ぉお〜?紫輝の悠希さんじゃねぇかあ。女の子連れてどこ行くんだぁ?」
緑の頭をした男が気持ち悪い笑顔をして歩いて来た。
「どけ。雑魚に用はねぇ。」
悠希はありえないくらい低い声で相手を脅した。
「はっ。なかなか可愛い女の子連れてんじゃねぇか。その子置いていくならここから消えてやるぜ?」
緑はありえないことを言ってきた。
置いていく!?
ありえないでしょ……。