Time。
入学式
「里奈!着いたわよ~!あっ!優ちゃんが手振ってるわ!」
「うそ?!ゆ~う!!!」
「キャーー里奈ぁ~!会いたかった~!」
沢村優。私の幼馴染。幼稚園からずっと一緒で、ずっと仲が良い。
優が私の1人目の心友。
優と話すとテンションが高くなる。なんでだろ・・・・。他の人に対する態度と全然違う。自分でも、好き嫌いがこんなに激しいとは思わなかった。
「里奈!同じクラスになるといいね♪」
「だね!後、かっこいい男子!」
「里奈って面食い?」
「「ハハハハハハハ」」
こうやって優と他愛も無い話をするのが、幼稚園の時からずっと好きだった。優と話している時だけ、ありのままの自分を出せた。
そんな優と話す時間が、空間が・・・とっても大事に思える私。
この時間や空間が無くなってしまえば、私はきっと、人生最大のピンチに陥るだろう。
「里奈!行こう?」
「そだね!」
私達は、新しいまだ履きなれないローファーでクラス発表の場所まで走った。
早く、クラスが知りたかったから。優と一緒か知りたかったから。