男子校に女の子!?
第ぃち章

★君という星★

毎朝学校に行くのが嫌になってた。
昔は相当なデブだった。
夢を見つけるまでは。
あたしはTVで篠原砂樹也を見て痩せようって思った。
篠原くんは絵が上手くて自分のお金で自分が描いた絵だけを集め展覧会を開いた。
あたしも絵はすごく得意で篠原君みたいに展覧会を開くことが夢だった。
篠原くんはカッコ良くて体系だってスラッとしてる。
まるで俳優さんみたい。ジャ○ーズにも入れるくらいだ。
この展覧会を実際にこの瞳に焼き付けてきた。
そこであたしは決意した。
篠原砂樹也を見つけるため男子校に入学するって。

「棗??準備できたの?」
「…うん。」
とうとうこの日がやってきた。
あたしは頑張って2年で30kg痩せた。
今は身長173cm、体重56kg。
ちょっと痩せすぎたかな…?
「…ふぅ…」
前は大阪に住んでいたけど、今は沖縄に来ている。
目の前にある、男子校。
あと一歩で校内に入る。
「棗?あんたが決めたからあたしは何も言わないわ。でも、後悔はしないで。セーラー服着たかったとか言うんじゃないよ?」
「わぁってる。」
あたしはヤンキーだった。
デブの時も今も。
連れは見送りにきてくれてた。
「なぁ、姉貴?俺…卒業したらまず姉貴の家行く。ここまで、俺のわがまま聞いてくれてセンキュウな。んじゃ、行ってくらぁ。」
「あぁ。頑張りなよ(笑)辛くなったら、耐えられなかったら保険の先生に言いな。あんたの事話てあるからな。名前は長谷川奈緒。あたしの同級生。んじゃ、ばぃばぃな。」
姉貴は駅へと足を進めていった。
なんか…一人になると悲しいもんだな。
案外姉貴が居てくれたほうが楽かもしんね。
姉貴が俺の支えだったのかもな…。
今更こんな事思うのって遅すぎか。
なんか…失ってから失う怖さが分かるんだな。
連れがいねぇと夜遊びできねぇし…。
姉貴いねぇと不安だし…。
やっぱりまだまだ女の子なんだな。
俺。
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