君を待ってた。
教室に着くと自分の席を探した。

なんか、座りたいし。

えっとーー・・俺の席はーー。



ガラッ



「あっすみません!教室入っていいんですか?」

茶色の髪の毛で目のくりんとした可愛い女の子が俺に聞いてきた。

「…俺もよくわかんないんだよね。」

とりあいず愛想笑い。

「そうなんですか…あ、あの!D組なんですか?」


「じゃなかったらここにいないだろ…。」

「…あ、そっか。」
「面白いね。」
「……。」

黙ってしまった彼女。
俺なんかまずいこと言ったか?

なんか…この雰囲気気まずい。

「…ねぇ。」
「…はい?」
「髪、染めてるの?」

「地毛だよ。ホントに。」

地毛にしては茶色い。
本当か?

「疑ってるでしょ。」
「え?いや、別に?」
「ふーん・・・」


「おーい!お取り込み中か?」

「平井!はやいな!」

「お前が遅いんだよ!」
「今行く今行く!」

そう言って彼女の横を通り過ぎた。

なんか、話しづらかったからそのまま教室を出た。
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