− 夏色模様 −
1日目⇒ まおと一緒。
「うわー、きっれーー」
相変わらずなステキな旅館。
大きな松の木が印象的で、優しい仲居さんがたくさんいるんだ。
「「お願いします」」
入り口で新しくキャプテンになった、西村くんが声を上げた。
あたしたちは、後輩から少し離れた所に、4人で立っている。
「愛川とまおちゃんは、4階の部屋だから……。 まおちゃんは愛川に部屋とか教えてもらって」
「はーいっ」
あたしとまおは、隣同士の部屋。
桐谷と前田くんは、同じ階で先生の部屋の近くみたい。
夜は騒げないだろうな……。
「よしっ、まお行こっ」
大きな荷物を持って、あたしとまおは部屋を目指す。
「はい、カギ。 無くさないように」
「無くさないもん」
まおにカギを渡して、部屋に入った。
タタミ張りで1人で過ごすにはちょうどいい広さ。