− 夏色模様 −




もしかしてっ―――。


「夜中に目が覚めたら、横にまおが寝ていて、驚いた」


あっ、夜中の時点でバレていたのか。


「怖い夢でも見て、起きたの?」


「ちげーよっ、バカッ」


じゃあ、暑かったのかな?

いっくんは、長スボンに半袖Tシャツって格好だし。


あたしは、ルームウェアだから案外涼しい。



「まお、寝るときはちゃんと何か掛けて寝ろな?」


「うん……」


どうやら、あたしがいっくんの部屋に泊まったことは怒らないみたいだ。


怒られないってのは、やっぱり嬉しいわけで……。


「あと1時間くらい眠れるけど……。 どうする? 部屋戻るか?」


うーん、横で動く気配を感じて目を開けたらいっくんがあたしをガン見していた。 それであたしは驚いて起きたんだ。

そのせいか、わりと目は覚めている。




< 104 / 300 >

この作品をシェア

pagetop