− 夏色模様 −
「今日も動くだろうから寝るか?」
「うん、そうする」
寝る―――。 そうと決まれば、布団に直行。
「って、おいっ! 自分の部屋には戻らないのかよッ」
「めんどう。 いっくんとおしゃべりを楽しむの」
こんな朝も、たまには“あり”だと思う。
いっくんのために少し、端に避けた。
「ったく……」
ぶつぶつ文句を言っているが、気にしない。
布団に入り込んだいっくんは、やっぱりあたしの頭を撫でてくれる。
「モコモコしているな、まおのパジャマ」
「ルームウェアって言うの。
これね、理央ちゃんとお揃いなの。 あたしがピンクで、理央ちゃんが水色」
「まおたちらしい、セレクトだな」
そうかも。 理央ちゃんとのお揃いは、あたしがピンクで、理央ちゃんが水色。
「もう、寝ろっ。 少ししか寝れねーんだからッ」
「うん……」
ピッタリいっくんの胸に引っ付いた。
頭を撫でる、その感覚が気持ち良く…… あっと言う間に、夢の世界。