− 夏色模様 −
だって……。 部屋に戻ってみたら、うっすら赤くなっていた。
服で隠れるけど……。 やっぱり恥ずかしい。
「いい加減に、自覚しなよ。 自分が“嘘”をつけない性格だって」
ジワッと体に熱を感じる。
うぅ……。 優ちゃんにはあたしが“嘘”ついているってばれている。
でも、言いたくないっ!
優ちゃんはいいよ。 だって、陽太くんと付き合っているわけだし、キスマークとか付けられたって…… 違和感は無い。
いっくんとあたしは違うんだもん!
「優ちゃん」
「どうしたの?」
「陽太くんって、キスマーク。 付ける?」