− 夏色模様 −
「あのなー、今まで“遠慮”を知らずに遊びに来ていた奴が急に来なくなったら不思議に思うだろうがっ」
「でも……」
「昔みたいに遊びに来ていいから」
本当に行ってもいいの? なんとなく、家で一人の時は寂しくて…… いっくんの家に行きたくなる。
でも、いっくんの受験を考えると行けなかった。
「ミルクティー、いれてやるからな」
「うんっ」
でも、いっくんがこうやって“遊びに来ていい”って、わざわざ言ってくれるなら、その言葉に甘えよう。
「いっくん、ありがとう」
「どーもっ」