− 夏色模様 −
2日目⇒ 涙…… 嘘、汗。
練習に集中出来るはずもなく…… 何度もミスをした。
だが、時間は流れていくわけで……。
「「ありがとうございましたーー」」
今日の練習が終わった。
「雄飛ー、帰らねーのかー?」
「俺、自主練してから帰る」
なんだか旅館に戻りたくなかったから、一人、体育館で自主練。
ダンッダンッダンッ―――。
むなしくボールの弾ける音が響く。
いくらゴールに向けてボールを放っても、一球も入ることが無い。
「――― ったく」
なんなんだよっ。 自分がやったことなのに。
もう、戻らないなのっ。
「くそっっ―――」
ダンッと強く拳で壁を叩いた。
もう、あの笑顔を俺に向けてくれることは無い。
木下先輩は、俺を見るたんび目を反らすのだろうか?
壁に背を預け、ズルズル座り込む。