− 夏色模様 −
1日目⇒ 不安な夜。
夕ごはんも食べ終わり……。 部屋に備え付けのお風呂に入って、部屋で自由時間。
西村くんと話し終わった後……。
何度か桐谷と話す機会があったけど……。 うまく顔を合わせることが出来なかった。
もちろん、まおとも。
「はぁー」
少し、窓を開け。 生暖かい風が部屋に入ってくる。
――― コンコンッ。
今は9時過ぎ。 部員たちはそろそろ就寝時間。
こんな時間にあたしを訪ねてくるのは……。
「愛川、起きているか?」
「…… 桐谷」
やっぱり、桐谷だった。
なんとなく、今日は桐谷があたしの部屋に来る予感がしていたんだ。
「今、開けるね」
部屋の鍵を開け、ドアを開けた。
「よっ!」
片手を上げた、桐谷を部屋に招き入れる。