− 夏色模様 −
合宿明けからは、気合い入れるかなー!
しっかりしねーと。
「…… あのっ」
「どうしました?」
木下先輩が、顔を赤くして近付いてきた。
俺に用事? …… それとも捺稀か?
「さっきの話しなんだけど……」
辺りを見回し、声を小さくして話し出す。
俺と捺稀は、木下先輩に近づく。
「さっきの“いっくんの話し”
…… いっくんには、内緒にして」
なんて、カワイイお願い。 言われなくたって、あれは前田先輩に俺から言うことは出来ない。
あれは、木下先輩から伝えないと意味がない。
「了解です。 あれは、俺らの“秘密”ってことで」
俺がそう言うと、木下先輩の顔にパッと、花が咲く。
「秘密にしてくれて、ありがとう!」
うん、やっぱり木下先輩には“笑顔”が一番似合っている。
可愛さ満天だよな。