− 夏色模様 −




“――― まお限定” と言えば、そうなんだろうけど。


「優ちゃん……」


「ん、まお。 どうしたの?」


あたしと目を合わせずらいのか、視線が定まっていない。

ちょっと、気にしているのかな?



「あのっ、邪魔しないから―――」


あーあっ。 何を勘違いしているんだか。

あたしが桐谷と二人で過ごすとか思っていたのかな?


「まーおっ」


「…… 優ちゃん」


「“マネージャー” 手伝ってね」


次第にまおの顔が明るくなってきた。


「うんっ!」


あたしだって、まおと合宿に来れて嬉しいから。

まおと旅行はしたこと無いし……。 女の子が一人って、結構寂しいんだよね。




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