− 夏色模様 −
だから……。
「楽しもうねっ」
まおが一緒なら、楽しいだろうな。
ほとんどは、バスケばかりだろうけど。
夜はまおから、前田くんとの近況でも聞こうかな。
「ほら、バスに戻ろう」
「はーいっ」
まおと並んで、バスまで戻った。
桐谷と前田くんは、何か話しているみたいだ。
「優ちゃん、マネージャーって何をするの?」
「うーん、だいたいは……。 お茶やタオルを用意したり、タイムを計ったり」
「あたしにも出来る?」
そっか、まおは初めてやるから不安なんだ。
でも、あたしにだって出来たし……。 まおにも出来るはずだよ。
「はーいっ、みなさーん。 出発するんで、バスに乗り込んでくださーいっっ」