【短編】〜様々な小さき恋物語〜
私の名前は羽山紗季【ハヤマサキ】。



栗色のセミロングの髪に



ちょっと小柄な



普通の女の子───



そんな私は




恋人を亡くして3年が経つ




毎日




色が無くて




でも真っ黒でもない




何も感じる事のない




モノクロで




灰色の世界でした───













恋人の坂地翔【サカチショウ】は


無器用で



でも優しくて



温かくて



カッコいい




自慢の彼氏でした───





でも




あの日突然




彼は




私を残して



この世を去りました──



それも



私のせいで………













「翔━━━━!!!!!!」



キキィーーーーーーーー

ドォン!!


「あ…ぁ…翔?しょ、う…?」



気付かなかったのだ



翔と別れて間もなく、



私の背後には



飲酒運転の車が



迫っている事に───



翔は、そんな私に気付いて



自らが飛込んでいったのだ



「っ!!!!紗季!!危ねぇ!!」







あぁ────



貴方は何で



自分の心配をしなかったの



貴方がいなきゃ



私の生きる理由が分からないよ…………



そうやって私は



灰色の世界に



埋もれていったんだ───



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