moon night

うずくまって悶絶している。

「自業自得ね」

鼻で笑ってやった。

「あ~あ…何やってんやって…」

不意に後ろから声が聞こえた。

後ろを見れば黒いフードを被った金髪の男。

片手の大鎌がいやに光った。

うわぁ…ああいう格好してる奴ってコスプレ大好きッコか頭痛い人だよね~。

または本当に死神か。

まあ、その可能性は薄いけど。

頭痛い人けってーい。

「ルードか…なんだ?」

知り合いかよ。

確かに見た目からして知り合いっぽいけどさ。
もうちょい捻ろうぜ?


ていうかなんか吸血鬼とか黒いフードと大鎌とかさもうファンタジーだよね。

さっきから思ってたけどさあ…。

「いやぁ別に…たまたま飛んでたらいたからさあ。ところで、アル君。」

馴れ馴れしいなあコイツ。

ていうかアル君って…笑えるわあ。

「あの嬢ちゃん誰?」

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