腐っても探偵。されども探偵。そもそも探偵ってなんだ?
第一章試験編~ワトソン君への道のりは遠い~
①期間限定助手の始まり
「じゅ~んっ、ね、今日暇?これからご飯行かない?」
定時で仕事が終わる同時に、仲の良い同僚から声を掛けられた。彼女は同じ年に入社した友人で、名前を亜紀という。
特に予定もなかった純は、それに笑顔で応じる。
「いいよ、どこ行こっか?」
訊きながら内心でガッツポーズを作る純。ああこれ!わたしが求める日常はこれなのよ。
(普通に仕事して、終わったら友達と遊んで……ビバ普通!お帰りわたしの平穏な日常!)
昨日の出来事は夢だったかもしれない。そう思えてきた矢先のことだった。
それは出入口に向かう廊下の曲がり角に差し掛かった時だ。どこからともなく流れてきたメロディに亜紀が首を傾げる。
「あれ?純、携帯鳴ってない?」
「え?あ、ほんとだ」
パカリと携帯のディスプレイを開いた純は、次の瞬間、ガンッと、目の前の壁に額を強かにぶつけた。
「きゃあ!?純!大丈夫!?」
そのまま動かなくなった友人を心配して亜紀が悲鳴を上げると、純は唸るように「大丈夫よ」と呟いた。
定時で仕事が終わる同時に、仲の良い同僚から声を掛けられた。彼女は同じ年に入社した友人で、名前を亜紀という。
特に予定もなかった純は、それに笑顔で応じる。
「いいよ、どこ行こっか?」
訊きながら内心でガッツポーズを作る純。ああこれ!わたしが求める日常はこれなのよ。
(普通に仕事して、終わったら友達と遊んで……ビバ普通!お帰りわたしの平穏な日常!)
昨日の出来事は夢だったかもしれない。そう思えてきた矢先のことだった。
それは出入口に向かう廊下の曲がり角に差し掛かった時だ。どこからともなく流れてきたメロディに亜紀が首を傾げる。
「あれ?純、携帯鳴ってない?」
「え?あ、ほんとだ」
パカリと携帯のディスプレイを開いた純は、次の瞬間、ガンッと、目の前の壁に額を強かにぶつけた。
「きゃあ!?純!大丈夫!?」
そのまま動かなくなった友人を心配して亜紀が悲鳴を上げると、純は唸るように「大丈夫よ」と呟いた。