くるきら万華鏡


 今日の皆人くんの部屋は、奇麗でした。


 皆人くんの生活が元通りになりつつあるのを感じて、ほんの少しだけホッとする。


 私は座卓の横に座り、皆人くんはベッド端に腰を落とす。


 まるで… あの日と一緒。


「で、今日は何? 遊びに来た? …わけねーよな、どう見ても。」


 そう言って、皆人くんはまた苦笑した。


 鈍感皆人くん、今日は察しが良いです。


「保健室で、諸井先生と何があったの?」


 気の利いた前置きなんか思いつかなくて、単刀直入に切り出した。


「何もねーし。」


 気まずそうに皆人くんは視線を落とした。


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