くるきら万華鏡


 再び天使の寝顔へと視線を戻す。


 可愛いです、食べちゃいたいくらい… って、また私の思考、変態チック。


 今回の有坂くんは、珍しく私の方に顔を向け眠っていた。


 『さてと、寝よ』って感じで眠りに付くときは、いつも意識的に顔を窓へと向けるのだけど、先程の有坂くんは、突然の睡魔に襲われたようで、いきなりパタリと机の上に頭を落とした。


 そして、腕枕もなし、両手がダラリと肩から下にぶら下がっている。


 昨日はどんな夜遊びをしたんだろ?


 よほどお疲れのご様子。


 有坂くんは、いつもチャイムが鳴るまで目を覚まさないから、安心してその寝顔を眺められる。


 正に… 至福の時。


< 31 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop